AIを構成するニューラルネットワークとは、ヒトのニュ―ロン(神経細胞)の働きを数学的に抽象化し、人工的にネットワーク化したものと言えます。
ヒトのニュ―ロン(神経細胞)はシナプスと呼ばれる知覚情報の伝達器官を通じて細胞体から次の細胞体へと情報を受け渡します。
これをモデル化すると下図の右側のようなモデルになります。
シナプスのように複数の入力情報が合わさり、次へ次へと情報を伝達します。
ヒトのニュ―ロン(神経細胞)をモデル化したものを単純パーセプトロンと言います。
この単純パーセプトロンを更にモデル化を進めたものが下図になります。
入力(x1,x2,x3…..)は単純パーセプトロンの外部から入力される情報になります。
外部から入力される情報は単純パーセプトロン内にそのまま取り込まれるのではなく、重みづけをされて取り込みます。
この重みづけが重み(w1,w2,w3….)になります。
例えばx1=10、w1=0.5であった場合、10×0.5=5 が取り込まれる値になります。
このように全ての入力は重みと掛け合わされて取り込まれます。
次のしきい値ですが、これは例えば0より大きければ、出力を1として伝達する、0以下であれば0として伝達する、というように出力が次の単純パーセプトロンに伝達されるかという判断基準になります。
このしきい値は、様々な設定方法があります。
以下のような入力と重みがあった場合、伝達される全情報は0.13となります。
ここでf(u)というものがしきい値の設定になります。
しきい値の設定は活性化関数と呼ばれ、例えば以下のようなものになります。
入力と重みの計算結果の合計が、0より小さければ出力は0、0以上であれば、1を出力するという例です。
ニューラルネットワークとは、より複雑な処理を行うため、単純パーセプトロンを複数組み合わせて層にしたものになります。
下図の入力層・隠れ層・出力層にあるひとつひとつの●がこれまで説明してきた単純パーセプトロンになります。
入力層は外部からのデータを入力し、隠れ層はこれを更に変換、最終的に結果が出力層に伝達されます。
下図のように隠れ層が2層以上のニューラルネットワークをディープニューラルネットワークといい、その機械学習をディープラーニングと言います。