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中小企業診断士とITストラテジスト その役割と違い

中小企業診断士とITストラテジスト

その違いは?

私の取得している資格で中小企業診断士とITストラテジストというものがありますが、よく「この資格、両方持っていた方がいいの?」、「何が違うの?」、「あなたは主にどっちなの?」という質問を受けることがあります。

まず、この両資格の定義を見てみましょう。

こちらは中小企業庁の「診断士の業務とその役割」について記載されたものです。

診断士は、企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイスが主な業務ですが、中小企業と行政・金融機関等を繋ぐパイプ役、また専門的知識を活用しての中小企業施策の適切な活用支援等幅広い活動が求められています。

(1)診断士の業務
診断士の業務は、支援法では中小企業者がその経営資源に関し適切な経営の診断及び経営に関する助言とされています。現状分析を踏まえた企業の成長戦略のアドバイスが主な業務ですが、その知識と能力を活かして幅広く活躍しています。

(2)診断士の役割
診断士は企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。このため、診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できる知識や能力が求められています。

 

次は、独立行政法人情報処理推進機構が発行する試験要綱のうち、ITストラテジストの対象者像を記載したものです。

高度IT人材として確立した専門分野をもち,企業の経営戦略に基づいて,ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて,情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。

 

難しいことが書いてありますが、私なりの解釈は、

中小企業診断士は経営計画・経営戦略の立案を支援する者、そしてITストラテジストは立案された経営計画・経営戦略をIT面で実現するために支援する者

と考えています。

中堅企業、中小企業であろうと個人事業主であろうと事業者の使命は利益を計上し続けることです。まず利益をあげていかなければ、規模に関わらず、事業者として存続することができません。

そのために、中小企業診断士が支援して経営計画を立案します。中小企業診断士はコンサルタントとして唯一の国家資格などと言われたりします。

この段階では、必ずしもITを導入するとは限りません。

手段・施策は無限にあります。

ですが、時代は令和。

ITの活用は不可欠になりつつあります。

競合事業者はホームページ・SNS・ネット広告で情報発信しているのに、アナログな施策ばかりでは、競争に乗り遅れてしまいます。

そこでITストラテジストとしてITを活用した戦略を打ち出します。

私自身、日ごろの仕事で、これは中小企業診断士の仕事、これはITストラテジストの仕事などと意識することはほとんどありません。

資格があって仕事をするわけではなく、目の前の問題を解決していく、そのために自分の持っている引き出しを広げて使えそうなスキルやノウハウがないか、探してみる、それが時には中小企業診断士だったり、ITストラテジストだったりするわけです。

それで結局ITコンサル?

だから自分のことを「ITコンサルです」などと簡単に言っちゃったりします。

自分の引き出しは多い方がいいです。

結局自分の知っていることと、その組み合わせしか出てきません。

人生に遅すぎということはありません。

いろいろな資格にチャレンジし、自分の引き出しを広げていきましょう。

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代表 前野純一
ABOUT ME
早稲田大学政治経済学部卒業。 みずほ情報総研株式会社(現みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)、政府系金融機関SI企業勤務を経て、2020年アイトクコンサルティング設立。 ITを活用した業務改善、セキュリティ対策、クラウドサービス導入など中堅・中小企業を中心にIT・経営支援に従事。
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