メール誤送信対策はセキュリティ上、重要なポイントです
過去1年間のメール誤送信例を調べてみたところ最も多い原因が本来「BCC」に指定すべきメールアドレスを「宛先」に指定しまい、メールアドレスを他者に漏えいさせてしまうケースでした。
メールアドレスの打ち間違えよりも事例としてはずっと多いと思われます。
メール送信先の指定には以下の3つがあります。
宛先 | メールを読んで欲しい当人を指定する。 |
CC | メールを参考までに送っておきたい相手を指定する。 |
BCC | 他の受信者にメールアドレスが分からないように送る場合に指定する。 一斉配信の同報メールなどで利用する。 |
「宛先」と「CC」は指定された人すべてが見ることができます。
例えば自分のメールアドレスが「CC」に指定されていた場合、そのメールが誰を「宛先」に、誰を「CC」にしたかが全てわかります。
通常「宛先」や「CC」に指定される人は同じプロジェクトなどに関与している関係者同士であり、相互にメールアドレスなども認知している場合です。
ところが互いに面識もない相手の複数メールアドレスを「宛先」に指定してしまうと、全受信者に自分のメールアドレスを知られてしまうことになります。
BCC」を指定
これは事象としては情報漏えいと同じことになります。
互いに面識もない複数相手にメールを送信する場合は、必ず「BCC」を指定して、本人の許可なく他者にメールアドレスが知られることを防止する必要があります。
この点をうっかりすると相手からクレームを受けたり、謝罪公表をしなければならないなどの状況を招く場合もあります。
私も以前、ある会社から送られてきたメールにまったく面識もない複数の人のメールアドレスと一緒に自分のメールアドレスを宛先に指定されたことがあります。
その時は敢えてクレームなどはしませんでしたが、この会社はセキュリティ意識があまりないようだな、セキュリティ教育などはしていないのかなと残念に思ったことがあります。
以下はOutlook2019を例にしていますが、「新しい電子メール」の画面を開くと、「BCC」の指定欄がありません。
あるいは自分が受信したメールに返信をしようとして「全員に返信」をクリックした場合でも同じです。「BCC」の指定欄がありません。
私はこれが誤送信の大きな原因のひとつだと考えています。
そこで上記画面の状態から「宛先」、「CC」または「アドレス帳」をクリックすると以下の画面が表示され、「BCC」指定欄が登場します。
メール送信時には、「宛先」・「CC」・「BCC」を使い分け、会社の信用を落とすことがないようにしたいです。
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