LINEの情報が中国企業にて閲覧可能状態にあった報道がありましたが、これを受けて内閣官房・個人情報保護委員会・金融庁・総務省の連名で政府機関・地方公共団体でのLINE利用に関するガイドラインが公表されました。
政府機関・地方公共団体でのLINE利用の状況調査では、
- LINEを業務利用している政府機関は78.2%(18機関/23機関)
- LINEを業務利用している地方公共団体は64.8%(1158団体/1788団体)
利用した業務内容も人権、自殺相談など機微な個人情報も含まれていたようです。
公共機関のLINE公式アカウントはよく見かけますが、LINEで相談のやり取りまでしていたとは意外でした。
業務での利用形態としては、
- 周知・広報・相談・オンライン申請のコンタクトポイントとして使用する
- 決済手段として使用する
- 職員間での個人アカウントによる業務連絡に利用する
というものでした。
これを受け、今後LINEを業務利用する場合に確認すべき事項を挙げています。
- 機密性や個人情報を含まない、公表・公開を前提とした第三者が知りえても問題のない情報の場合は利用は許容される
- 機密性や個人情報を含む場合は原則利用しない
なお相談業務や決済業務にてLINEを利用する場合においてもLINE上に情報が残らず、セキュリティを確保した他のシステムを構築・導入する必要があります。
また、職員間での個人アカウントによる業務連絡は禁止となります。
LINEの業務利用においては、政府機関・地方公共団体だけでなく民間企業でも利用が進んでいることと思います。
個人情報を取り扱う点においては、政府機関・地方公共団体・民間企業に変わりはありませんので、民間企業でも検討すべき内容かと思います。
またサービスを提供する側だけでなく、サービスを利用する側も注意すべきことです。
BtoC利用ですと、どうしても緩くなりがちですが、むやみに個人情報をSNSに載せ上げていないかこれを機会に点検してみましょう。