中小企業がAIを導入するために課題となる点が3点あります。
・AIに必要なデータが整備されていない。
・AIで何ができるのか、よくわからない。
・AI導入の仕方がわからない。
順番に説明していきます。
AIがこれまでのITシステムと異なる点は、データの処理の仕方です。
これまでのITシステムでは、プログラムという形で人がデータ処理の方法を全て指示することによって処理が実行されます。
つまりデータの蓄積がなくてもプログラムさえ完成していれば、システムが動くわけです。
一方、AIの場合は、人が指示する部分もやはりありますが、AIがデータを学習することにより、データの処理方法が決定されていきます。
つまり元になるデータがなければ、AIを完成させることはできません。
そこで、AIを開発するための元になるデータの蓄積・整備が必要になるわけです。
次にAIができることは大きく「回帰」と「分類」に分かれます。
「回帰」とは、AIが出す答えが、数字そのものになります。
例えば来月の売上金額・個数や発注数を予測したり、住居条件などから家賃を予測する場合がこれに該当します。
「分類」とは、あるデータ群を特徴に応じてグループ化し、識別することです。
例えば画像や文字の識別、クレジットカード審査や融資の可否などがこれに該当します。
科捜研の女というドラマで、沢口靖子さんが、防犯カメラに映った顔や歩き方から犯人を特定するシーンがありますが、これはAIの「分類」になります。
最後のAIの導入に関しては、いくつかの方法があります。
ITベンダーに依頼する、クラウドサービスを活用する、オープンライブラリを活用して自分で作成する、などです。
最近はオープンライブラリが充実しており、簡単なものであれば、数行のプログラムを書ければ、AIが使用できるものもあります。
これらのことを考えてAIを導入する必要があります。