日経BP総合研究所イノベーションICTラボが実施した新型コロナ対策テレワーク実態調査(業種別に見たテレワーク利用状況)によると最もテレワーク利用状況の低い業界は建設業であったようです。
建設業はハコモノを扱う以上、ある程度仕方がないところもあるかと思いますが、やはり業界特有の体質もあるように思います。
先日、個人事業主で一人親方として建築解体業をされている方とお話をする機会がありました。
普段は大手ゼネコンの4次請け、5次請けという立場で解体のお仕事をされているそうです。
コロナの状況下でも、解体現場では三密状態のまま作業を続けられているとのことでした。
作業現場の改善を申し出たりすれば、それなら他の現場に行ってくれ、などとすぐに言われてしまい、現場作業員はまるで犬猫の扱いなのだそうです。
解体現場ではアスファルトなどの粉塵を吸入をするリスクもあり、その方はこのままだと身体を壊してしまうと思い、下請けからの脱却を目指し、個人の家屋解体の仕事を開拓しようと現在は奮闘されています。
私も中小企業診断士・IT技術者の立場として、その方のお役に立ちたいと思い、SNSで情報発信をすることを先ずはお奨めしました。
当初、その方はITベンダーに自分のホームページを発注して制作してもらうことを検討されていたのですが、ご自身ではパソコンを使った経験もほとんどないようです。
ホームページリリース後の運用面などを考慮すると、まずはSNSで情報発信をすることに慣れてもらう方がよいと思い、そのようにアドバイスしました。
作業現場風景や作業状況などを写真や動画で撮り、それをSNSでブログ風にまとめていった方が、予算的にも負担は少なくてすみます。
建設関連の仕事をビジュアルに解説することで潜在顧客への訴求力も高まります。
その点において、建設業の仕事はSNSで情報発信するのに向いている業種だと思われます。
ぜひ一人親方にSNSで販路を開拓して、コロナを乗り切ってほしいと思った経験でした。